2010年8月15日日曜日

悲しみよこんにちは サガン

物語の時代背景、舞台、登場人物の身分等はさておき、この物語の扱うテーマが普遍的であることが、時代を超えて読み続けられ、且つ、名作と言われる所以なのだろうと思います。面白かったです。

ただ自分の場合、読み進めていくうちに、別の光景が浮かび、並行してもうひとつのストーリーが展開しはじめました。

それは・・・
・・・改善が思うように進まないとあるマンネリ企業があって(うちじゃないですよ)、そこへ「先生」と呼ばれる独善的で強硬な改善推進者がやってきて厳しく指導するんです。当然、そこにいる従業員たちは「ぬるま湯」から出たくないので「先生」に抵抗するわけです。こそこそと。例えば、その「先生」を追い出す算段をする・・・なんて感じで。

ただ抵抗勢力の中には、うっすらと「このままじゃいけないな。指導どおりに改善しなきゃ」って思う人物がいたり、あまり何もかんがえてないやつがいたり、ころころ気が変わるやつもいたりして、そのうち彼らの中に少しずつ意識の差が生まれ出し、やがて時間が経つにつれ大きなずれとなって、最終的に抵抗勢力は崩壊することになります。

主人公セシルとその父、愛人エルザの怠惰に満ちた生活と、そこへ入り込んだアンヌ。彼らの行動と結末は異様なまでにこのパターンにはまりました(途中までは)。ただ最後に崩壊したのはアンヌの方でしたが・・・。

これは「企業改革物語・失敗編(主人公、大きな後悔と開き直り)」に見えてしまいます。(会社に)疲れてるのかもしれません、私・・・。

今後は、もう少し会社のことを忘れさせてくれる物語を読みたいものです。








(あ、うちの会社じゃないですよ。とある会社ですから。)

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